アフラックのがん保険の「先進医療給付金」って必要?


アフラックのがん保険はじめ、他社のガン保険にも「先進医療給付金」が付いているものがあります。先進医療なんて、テレビの中でしか聞いたことのないお話ですよね。果たして、自分に先進医療給付金が必要なのでしょうか?


今回も結論を先に言っておきます。


先進医療に対しては、お世話になる確率があまりに低いので、判断が難しいところですが、自分で用意できない大きな出費に備えるのが、保険の本来の使い方であることを考えると、「貯蓄は少ないが責任(子供の養育など)は重い」世代の人は、先進医療費の全額をカバーできるようなガン保険(あるいは先進医療給付金のある医療保険)に加入することをお勧めします。


さて・・・そもそも先進医療とは何なのでしょうか?


先進医療の概要と具体的な例については厚生労働省のHPに記載されています。そこには103の先進医療技術がズラーッと並んでいますが、その中で「がん」という言葉を直接含むものは以下の18の技術です。・・・読んでも何だかよく分かりませんが(汗)、一応ご紹介しておきます。


  • SDI法による抗悪性腫瘍感受性試験(消化器がん、頭頸部がん、乳がん、肺がん、がん性胸・腹膜炎、子宮頸がん、子宮体がん又は卵巣がんに係るものに限る。)
  • 子宮頸部前がん病変のHPV―DNA診断(子宮頸部軽度異形成に係るものに限る。)
  • HDRA法又はCD―DST法による抗悪性腫瘍感受性試験(消化器がん(根治度Cの胃がんを除く。)、頭頸部がん、乳がん、肺がん、がん性胸・腹膜炎、子宮頸がん、子宮体がん又は卵巣がんに係るものに限る。)
  • 悪性腫瘍に対する陽子線治療(固形がんに係るものに限る。)
  • 乳房温存療法における鏡視下腋窩郭清術(主に乳房温存手術が可能なステージI又はIIの乳がんに係るものに限る。)
  • 重粒子線治療(固形がんに係るものに限る。)
  • カラー蛍光観察システム下気管支鏡検査及び光線力学療法(肺がん又は気管支前がん病変に係るものに限る。)
  • 肝切除手術における画像支援ナビゲーション(原発性肝がん、肝内胆管がん、転移性肝がん又は生体肝移植ドナーに係るものに限る。)
  • 樹状細胞及び腫瘍抗原ペプチドを用いたがんワクチン療法(腫瘍抗原を発現する消化管悪性腫瘍(食道がん、胃がん又は大腸がん)、進行再発乳がん又は原発性若しくは転移性肺がんに係るものに限る。)
  • 自己腫瘍・組織を用いた活性化自己リンパ球移入療法(がん性の胸水、腹水又は進行がんに係るものに限る。)
  • 自己腫瘍・組織及び樹状細胞を用いた活性化自己リンパ球移入療法(がん性の胸水、腹水又は進行がんに係るものに限る。)
  • 内視鏡下小切開泌尿器腫瘍手術(尿管腫瘍、膀胱腫瘍、後腹膜腫瘍、後腹膜リンパ節腫瘍(精巣がんから転移したものに限る。)又は骨盤リンパ節腫瘍(泌尿器がんから転移したものに限る。)に係るものに限る。)
  • 腹腔鏡下子宮体がん根治手術(手術進行期分類Ib期までの子宮体がんに係るものに限る。)
  • マイクロ波子宮内膜アブレーション(機能性及び器質性過多月経(ただし、妊孕性の温存が必要な場合又は子宮内膜がん、異型内膜増殖症その他の悪性疾患又はその疑いがある場合を除く。)であって、子宮壁厚十ミリメートル以上の症例に係るものに限る。)
  • 悪性黒色腫又は乳がんにおけるセンチネルリンパ節の同定と転移の検索
  • 内視鏡下甲状腺がん手術(手術の実施後、予後の良い甲状腺乳頭がんに係るものに限る。)
  • 早期胃がんに対する腹腔鏡下センチネルリンパ節検索
  • 根治的前立腺全摘除術における内視鏡下手術用ロボット支援(前立腺がんに係るものに限る。)


・・・よく分かりませんね(苦笑)。また直接「がん」という名称を用いてなくても、がんを対象とする治療技術としては上記18件を含めて33件あるらしいです。103件の中の33件なので、何も先進医療への保険給付をガンだけに絞ることはないと思うのですが、実はこんなデータがあるんです。


以下、がんナビからのレポートの抜粋です。



18年度(2005年6月1日〜2006年6月30日)の高度先進医療費の総額は約37億円、うち32億円が、がん関連の治療費であった。約86 パーセントをがん治療費が占めていることになる。また、全患者数4166人のうち、がん患者は約68パーセントの2816人となっており、高度先進医療を利用した疾患名としても第1位といえそうだ。


年間の実施件数が最も多かった技術は、「悪性黒色腫もしくは乳がんにおけるセンチネルリンパ節の同定と転移の検索」(622件)。2位は「悪性腫瘍(固形がん)に対する粒子線(陽子線)治療」(533件)であった。3位は「インプラント義歯」(485件)でがんの治療以外となっていたが、次ぐ4位は「固形がんに対する重粒子線治療」(453件)とがん治療技術であった。


高度先進医療費は医療機関により治療費が異なるが、医療総額を実施件数で割り算した一件当たりの平均医療費は、「生体部分肺移植」(318万 9517円)がトップとなっていた。次ぐ2位は「重粒子線治療」(310万7095円)、3位は「陽子線治療」(285万1409円)となり、がんを対象とした陽子線治療と重粒子線治療がトップ3位に入っていた。


陽子線治療、重粒子線治療は、実施件数だけでなく平均医療費も桁違いに高い。そのため、これら2つの粒子線治療を合わせた年間の治療費は29億円を上回っており、高度先進医療全体の治療費の8割弱を占めていた。


加えて一件当たりの平均医療費の第4位にがん関連の治療技術である「脊椎腫瘍に対する腫瘍脊椎骨全摘術」(201万6400円)が、6位に「HLA抗原不一致の血縁ドナーからのCD34陽性造血幹細胞移植(※注釈2)」(122万1400円)が入っていた。


すなわち18年度の高度先進医療技術のうち、100万円を超える治療技術トップ6件のうち4件が、がん関連の治療技術であり、がん関連の治療技術の費用の高さが浮き彫りになった。


このレポートで分かることは、もし先進医療費を保険で全額カバーしようとするなら、50万や100万では足りないということです。


がん保険の中には先進医療給付金が付いていないタイプのものも多くありますが、「診断給付金」に関しては付いている場合が多いです。これはガンと診断されたときに一括で受け取れる保険金です。その額は100万円というのがスタンダードみたいです。


私は各社のガン保険を比較する際に、先進医療給付がなくても、診断給付金があれば何とかなるかなぁ、と思っていたのですが、このレポートを読むと、いざという時には300万円くらいは必要だと言うことなので、やはり先進医療給付金が付いているタイプのがん保険がベストだと考えるようになりました。


しかし、です。


そもそもこの先進医療を受ける可能性はめちゃくちゃ低い。平成18年度で4166人しか受けていません。厚生労働省の平成17年度患者調査では「調査日に、全国の医療施設で受療した推計患者数は、入院146万3千人、外来709万2千人である。」とあります。特定の " 一日 " だけ見ても、病院に行ったあるいは入院していた人数がおよそ855万人もいます。なのに " 1年間 " で4166人しか先進医療を受けていないのです。


1年間で先進医療を受けた4166人を365日で割ると、一日の先進医療患者数は約11.5人。855万人中11.5人ということは、確率でいうと0.00013%です。100万人の外来+入院患者のうち1.3人という確率です。


さらに病院に入院・通院していなかった健康な人を加えたら、先進医療を利用する確率は、ものすご〜〜〜く低い数字になります。ですから、要らないと言えば、要らない。しかし、万が一の時に用意できない大きな出費に備えるのが保険の役割と考えるならば、先進医療に備えることこそ、本来の保険の使い方であるとも言えます。


特に、「貯蓄は少ないが、責任(子供の養育など)は重い」という世代の人は、先進医療費を全額保険でカバーすることを考えた方が賢明です。


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