アフラックのがん保険はそもそも必要か?


アフラックがん保険「f(フォルテ)」をはじめ、だいたいの保険会社はガン保険を商品のラインナップに加えています。・・・しかし根本的な疑問が湧いてきます。そもそも、ガン保険って必要なのでしょうか?


結論から先に言ってしまうと、「がん保険(あるいはガン対応医療保険)は必要」です。


なぜなら、ガンは病気の中でもっとも厄介な存在だからです。治療が長期化するリスクを考えると、ガンが病気の中でもっとも経済的負担が大きくなる可能性があります。その時に役立たない保険では、入っている意味がありません。


がんは今のところ早期発見の技術が確立されておらず(がん検診やPETの有効性が科学的に証明されていない)、罹患率(がんになる可能性)も高い。そして何より「再発や転移のリスクが高い」という他の病気にない厄介な特徴を持っています。


なので、ガンに関しては手術回数や入院日数が無制限になる保険に加入した方が良いです。これは別にがん単体の保険である必要はありません。医療保険でガンや生活習慣病に対して、保障が上乗せされるものに加入すればOKです。薬物療法などに備えて、できれば通院保障も手厚いものにしたいところです。


さて、では具体的にデータに基づいて考えていきましょう。


まずはそもそも「がんになる可能性」というのはどのくらいなのでしょうか?国立がんセンターの資料を見てみましょう。


「累積罹患リスク」というデータがあります。これは、ある年齢までにある病気に罹患する(その病気と診断される)おおよその確率のことです。


  • 64歳までにがんに罹患する確率は、男性11%、女性11%
  • 74歳までにがんに罹患する確率は、男性26%、女性19%。
  • 生涯でがんに罹患する確率は、男性49%(2人に1人)、女性37%(3人に1人)


このデータを見る限り、がんになる確率は無視できないほどに大きいと言えます。ちなみに、「累積死亡リスク」を見てみると、半分くらいの確率でがんに罹っても治っていることが分かります。これはある年齢までにある病気で死亡するおおよその確率のことです。


  • 64歳までにがんで死亡する確率は、男性5%、女性3%。
  • 74歳までにがんで死亡する確率は、男性12%、女性7%。
  • 生涯でがんで死亡する確率は、男性27%(4人に1人)、女性16%(6人に1人)。


ところで・・・がんは「早期発見・早期治療」が良い、と皆さん一度は耳にしたことがあるはずです。私もそう信じていました。定期的にがん検診なりPET(がん細胞が糖分を多量に消費する特性を利用し、放射性物質と糖を含んだ薬剤を注射して放射線を検出し、がんを映し出す画像診断装置。全身を一度に撮影し、他の画像装置では発見しにくい転移も発見可能とされている技術。)なりを受診すれば、仮にガンが見つかっても、治療費は低くて済むだろうし、がんに備える保険なんて要らない・・・・そう思っていたんです。


しかし、調べてみて愕然としました。がん検診やPETでは、いまだに多くのガンが発見できないというのです。


PETについては「がん検診の切り札」と言われながら、85%のガンを見落としていたというデータが国立がんセンターから発表されました。もちろんPET以外の従来のがん検診でも発見率は100%ではありません。いくつかの検診方法ではその有効性自体が疑われているものもあります。がん検診の技術は、統計学的に有効性が認められているものもありますが、要するに「万能ではない」ということです。


がん細胞はとても小さく、顕微鏡でなければ見えません。一般に、1センチのがんには10億個近いがん細胞が含まれています。これが半分の5ミリに縮むと、細胞数は8分の1の約1億個に減ります。このサイズが、最新のCTやPETなど画像診断の検出限界だと言うのです。まして、1ミリのがんなど、検査では全く検出不能ですが、そこには100万個ものがん細胞が存在しています。


ですから、「早期発見・早期治療を心がけるから、保険は要らない」なんてことは、とても言えないわけです。


さて・・・では次に、実際にがんになってしまったら、どのくらいの期間、入院することになるのでしょうか。これは厚生労働省の患者調査を見ると分かります。


それによると、がん(新生物)の場合、全年齢ではだいたい25日というのが平均の入院日数です。75歳以上になると33日になっています。意外と短いと思いませんか?高血圧(41日)や脳疾患(101日)の方が入院日数が長くなっています。


ですから、一回の入院日数だけみれば、ガンよりも脳疾患などのリスクを考えて、入院保障日数が120日以上の医療保険に加入した方が良いことになります。


また患者数を見てみても、がんより他の病気のリスクを考えた方が良いことが分かります。がんの総患者数は平成17年10月のデータによれば、142万3千人。それに対して糖尿病246万9千人、高血圧780万9千人、脳血管疾患136万5千人となっています。


なんだ、がんより他の病気になるリスクの方が高いし、長期入院の可能性も高いじゃないか。何もガンだけ特別視する必要はないんじゃない?・・・このデータだけ見ると、そう判断しそうになります。しかし、お忘れではありませんか?


そう、がんは再発・転移の危険性が非常に高い病気なのです。視認できるがん細胞を切除しても、目に見えない小さなガン細胞までは取り切れません。1mmのガンには100万個のがん細胞がいると言われています。まして、他の部位に転移していたら・・・全身のガン細胞を発見し、切除するのは不可能です。そうなると、薬物療法などでがんの進行を遅らせたり、共存していく道しか残されていません。


  • 罹患率の高さ(がんになる可能性は高い)
  • 早期発見は難しい(検診を受診しても100%発見できるわけではない)
  • 再発と転移のリスク


今までお話したこれらを鑑みると、やはりガンには特別な備えが必要になる、と結論づける他ありません。具体的に言えば、再発・転移に備えて、がんに関しては手術の回数と入院保障日数が無制限になる保険を選びましょう。さらに言えば、抗がん剤治療や放射線治療、ホルモン療法に備えて、通院保障も充実していた方がベストです。


なお、がんの治療方法については国立がんセンターの「がん情報サービス」が分かりやすくて、お勧めです。ぜひご一読を。


同ジャンル情報をチェック⇒人気ブログランキング



TOPへ